Feeler×Treason












松明が灯る冷たい石段を、リベリオンは辺りを見回しながら下っていた。
「う〜ん…。……はぐれたみたいだな…」

先程塔のトラップに遭ってしまい、不覚にもダンテと離ればなれになってしまった。


孤独を煽るような、底冷えと暗闇のテメンニグル内。入り組んだ迷宮は、なかなか
ダンテと合流させてくれそうにない。

ひっそりと、静寂(しじま)に包まれていても何かの気配は感じ取れる。
こちらの方が上位の悪魔なので、下手に近付かずに様子を伺っているのだろう。



「ダンテ〜…」
主の名を呼ぶ。
広い塔の中で声は虚しく響き、消えた。無意識に溜め息が漏れてくる。


暫く歩き回り、突き当たった通路の先に豪奢な装飾が成された扉が現れた。
重い扉を押し開くと、そこは古い礼拝堂のような所だった。
元は美しく飾られていたであろう彫像が部屋の両側に均一に立ち並び、部屋の中心
には幹の様な太い柱が数本、高い天井を支えていた。
決して狭くはない部屋だが、この柱のせいで異様に圧迫された狭い空間のように
見える。
そんな装飾品も今では埃を被り、あちこちが錆び付いたように色褪せ、その上酷く
破損していた。

「…。」
立ち止まり、辺りを見回す。どうやらこの部屋で行き止まりのようだった。
普通なら、もと来た道を引き返すべきだろう。だが、疲れもあったせいか深く息
をつくと柱に上体を預け、そのままぺたりと座り込んでしまった。
多分ダンテの事だから無事だろう…そう思いながら目を閉じ、天井を向いたまま
暫くぼぅっとしていた。


…だが。



「…!」
殺気を感じ、がばっと立ち上がる。
見回すと、いつの間にか辺りに悪魔が集まり、リベリオンを取り囲んでいた。
恐らく油断している所を狙おうとしたのだろう、鎌を構えた悪魔達は、じりじり
と詰め寄るように寄ってくる。

「丁度良い、退屈してたんだ…」
余裕を含んだ笑いを見せながらそう呟くと前屈みになり、身体を包むように翼を広げる。
普段は隠れている斧翼を背から全て生やし、羽ばたきながら真っ直ぐに跳び上がった。
それにつられて飛びかかってきた悪魔達を十分に引き付けると、翼を前へ突き出し、
猛スピードで滑空しながら群がる悪魔の包囲を抜けた。
翼によって切り裂かれた悪魔達は一様に叫び声を上げ、媒体である砂へと還っていく。

地面に降り立つと、上空からバラバラと砂の雨が降り掛かってくる。この量だと
予想以上に悪魔の数が多かったようだ。


「…っ」
不意に目に砂が入り、視界が霞む。一瞬砂に気を取られている隙に、背後から砂
に紛れて1匹の悪魔が飛び掛かってきた。
素早く腕に巻き付き、背中にへばりつく。



飛び掛かってきた悪魔はソウルイーターだった。

周りの情景に擬態するように溶け込み、背後から獲物に襲い掛かり、魔力を吸い
取るヒトデの様な形状の悪魔。

「く…っ!」

腕を後ろ手に拘束され、必死に翼を使い振り払おうとするが、他のソウルイータ
ー達が纏わりつき、翼の根を一まとめにしてしまう。その為、動かしたくてもび
くともしない。

「…っく、う…」
身体中に張り付いた多数のソウルイーター達に一気に魔力を吸われ、がくりと膝
が折れた。咄嗟に近くの柱に寄り掛かったが、力の入らない状態ではずるずると
凭れるような体勢にしかならない。

だがこれだけで解放してくれる筈もなく、ソウルイーター達はもっと力を吸おう
と、更に触手の戒めを強めてきた。

「ぐ…、ッぁ…」
骨が軋むような痛みに、喉から引き吊ったような声が上がる。抵抗したくても侭
ならない状態では、このままではダンテよりも自分の心配をしなければならない
…そう思い無理にでも身体を動かそうとした矢先、


《…ヌル…》
「なっ!?」
突然、肌にぬるりとしたものを感じ、それと同時に強く生臭い臭いが漂ってきた。
顏を向けると、ソウルイーターの触手から粘着性の液体がどろりと溢れているの
が分かった。

「熱…っ」
粘液が触れた部分の肌が焼けるように熱い。
熱さと焦燥感からか、身体中からじっとりと汗が滲み出る。


その時、つい、と不意にソウルイーターの触手が胸の突起を掠めた。
「ぁっ!?」
ただそれだけの事なのに、身体が跳ねる程敏感に感じた。触手の出す粘液に催淫
の効果でもあるのだろうか、身体が普段と違う。
自分の身に起こった異常に困惑していると、更に触手は緩く胸に絡み付き、刺激
を与え続けてくる。
「ゃ…!んっ…」
それだけで身体が小刻みに震え、小さな悲鳴が上がる。


火照ってきた身体の熱さで酷く喉が渇く。触手にされている行為にも焦りを感じて
いるせいで、更に渇きを増幅させられていた。

渇きと荒い呼吸によって半開きになっている口に、触手が侵入しようと首筋に沿って
せり上がる。
それに気付き、咄差に口を噤んだことで侵入を防いだが、触手はそれを許さず、
捩込むように無理矢理咥内に入り込んだ。

「ふ…っ、んんぅ!」
渇いた口内へ、異臭のある粘ついた液体がドロリと流れ込む。
粘液の気持悪さに、胃に込み上げるような物を感じ、吐きそうになった。

顔を背け、飲み込むまいと液を吐き捨てようと試みる。少量でも直接飲んでしまった
場合の刺激は、肌に塗られた時とは比べ物にならないだろう。
しかしそれを許す筈もなく、触手は咥え切れないほど侵入の数を増やし、喉奥まで
入り込む。

「!…んぐぅ…!…んんッ!!」
喉が詰まる息苦しさに触手の嫌悪感が手伝い、涙声になってくる。

侵入を果たした触手は、同時にビチャビチャと大量の液体を喉へ送り込み、無理
にでも飲ませようとしていた。

「…ぐッ!!げほ…っ!…は、ァはっ…!」
飲んだは飲んだが、気管に入ったのか激しく噎せ返った。
酸欠の所為もあったが、自分が触手の良い様にされている事が情けなく感じ、
涙で瞳が潤み、零れた。

ソウルイーターはというと粘液を飲んだ事を確認すると、ずる…と触手を抜け出
させ、やっと口腔を開放した。

だらしなく開かれたままのリベリオンの口から、飲み込み切れなかった粘液が
唾液と一緒に触手と顎を伝い、糸の様に描きながら流れ出る。

「ん…、けほ…っ!…はぁ…、は…っ、…」
粘ついた感触が喉から抜け切れないのか、未だ苦しそうに咳き込む。触手はとっくに
抜け出たのに、咥え込んでいた時の舌が痺れるような異物感は拭い去れない。

そんな事は構わず、休む暇も与えずに今度は下肢を目指し、触手達は蠢く。

「や…、そ…こは…」
しかし、先程体内に取り入れた粘液の効果が早速効いてきたのか、腰を這う触手
の動きにさえ過敏な反応を返す。

器用に触手が絡み付き、下半身を覆っている服を乱暴に引き裂くと、
既にリベリオン自身は欲望を示しており、蜜が鈴口から溢れ出ていた。

露になった自身の根本に触手が絡み付く。
「ぅあっ…!」
途端に身体がびくりと跳ね、上擦った声が漏れた。今まで一度も触れられていな
かった下肢は、待ち侘びていたように快楽に従っていた。

…リベリオンの意思に反して。

そのまま触手は更に粘液を分泌し、ぐちゅぐちゅと水音を弾けさせ、
弱い部分であろう先端に刺激を与えていく。

「やッ…だ…、嫌あぁ…!」
かぶりを振って拒絶をしても、触手は一向に動きを止める気配は無い。
汗で濡れた黒い髪が白い首筋や頬に張り付き、欝陶しく感じた。

拒絶が利かないのなら、せめて寄り掛かっていた背後の柱に爪を立てて快楽を
やり過ごそうとするが、押し寄せる快楽の波に抗う事は無謀だった。

「んぁっ…、くぅん…」
努めて快楽に耐えようとするのも虚しく、無意識に口からは仔犬のような鳴き声
が漏れていた。強く立て過ぎて剥がれかけていた爪は弱々しく背後の柱を引っ掻
くだけで、嬲られ続けていた先端からは透明な蜜が止むことなく溢れ出ていた。

それらを掬い取り、触手は更に強弱を付けて締め付けを加えながら上下に動かす。

《グチョッ…ヌチャ…》
「あ…、うァっ…!あぁっ!!」
次第に声が嬌声に変わり、炎のように紅い瞳がだんだんと欲情に濡れていく。
頭の中が真っ白になって、何も考えられなくなる。


「んン……っあぅ…!っく…」
一際身体を悸かせ、気付けば、どくん、と自身から欲望を吐き出してしまっていた。

散々中心を嬲っていたソウルイーターは、放出した白濁を吸収するように自身を
包み込み、被さった。
更に体の真ん中にイソギンチャクのような、口であろう部分が開かれ、放った白濁
ごと自身に吸い付く。

「あ…んんッ…」
細かく細い繊毛がくすぐるように蠢き、それと同時にしゃぶるように上下する。


《グジュ…ヌプ…ッ、ニチュ…》
「や…あぅッ!ふァ、ああぁぁ!」
二重の快楽を与えられ、口では拒絶をしていても、身体は更に強い刺激を求め始める。
腰が無意識に揺れ、素直に快楽に身を委ねるようになっていった。


抵抗が緩くなったのが分かったソウルイーターは、戒めていた翼を漸く解放した。
先程まで縛られていても、ぎちぎちと暴れていた翼は今ではぴくりとも動かず、
力無く項垂れているだけだった。
その様子にもう危害はないと判断したのか、触手は双丘へやけにゆっくりと伸び始める。
その動作に、リベリオンの腰が揺れる。それは触手が焦らして事を愉しんでいる
ようにも見えた。

双丘に辿り着いた触手は、秘部の周りを何度か辿った後、いきなり触手を潜り込
ませた。

「…ぁッ!!」
鋭い激痛が走り、背がのけ反る。
しかし触手は構わず、締め付ける内壁を掻き分け、容赦無く内部を嬲り始めた。

「イ…ッ!…やめ…っ!ンッ、…くぅ!」
貫かれる痛みと苦しさで涙がぼろぼろと零れ落ちる。身体が強張ったままでは
いつまでたっても痛みは和らぐ事はない。

それでも触手は強引に本数を増やし、内部に押し込めると内壁を強く擦り上げた。


「い…っァ!あ…ん!!…ゃ、ぃやだ…っ」
痛みから逃れたくても両腕だけは未だに拘束されており、麻痺して言うことの聞
かない翼も微動だにさせる位が精一杯だった。
だが、軟らかい触手が幸いして、内部が乱暴に貫かれても切れることはなかった。


そうしている内に、触手がある一点に触れる。擦る程度だったが、高い嬌声を
上げ、身体が大きく跳ねた。
そこが快楽へ直接届くという事を知っているのか、同じ所を小刻みに幾度も抉る。

「ぅあ…!…んあっ、あんっ!ァっ、ぁあん!」
触手の動きに合わせて、短い叫びが何度も上がる。


ソコばかりを何度も刺激され、堪らず自身から二度目の白濁を吐き出された。
「ア……はっ、…はぁ」
口からはだらしなく舌が出され、普段は生気を感じさせない程白い肌が、今では
熱に浮かされたように頬が桃色に上気している。

男だとしても、一種の興奮を呼び覚ます恥態。


その時、今までずっと自身に吸い付き、扱いていたソウルイーターが後ろへ
移動し始めた。
リベリオンの魔力と精液を吸い取り、いつの間にか普段の2倍以上に巨大化している。


勿論、触手も他のソウルイーターとは比べ物にならないくらいに肥大していた。
「や…、そ…んな、入らな…」

言葉も虚しく、既に内部に入っていた触手が、下肢を限界まで押し開き、熱い粘液を
流し込んだ。
すぐに身体が熱くなり、蕾も物欲しそうにヒクつき、萎えていた自身も勢いを取
り戻していた。


今まで内部を犯していた触手が譲るように抜け出る。抜ける感触に、秘部が一瞬
だけ触手を締め付けたが、代わりに太い触手が容赦なく秘部に突き立てられた。
「は…んぅ…!くああっ!!ぁぁあああん!」
痛みでさえ快楽に変わり、強すぎる快感で意識が遠くなってくる。膝ががくがく
と震え、立っていられなくなり、ずるずるとしゃがみ込む様な体勢になった。


そのまま脚を大きくMの字に開かされ、秘部を全て晒け出すような体勢にされる。

羞恥に顔が真っ赤になるが、今となっては快楽を助長する形にしかならない。
何せ、羞恥を煽る以外に、目の前で触手が自分の秘部を犯しているのがはっきりと
見る事ができる体勢でもある。

《ズブ…グチャ…ジュプ…ッ》
「んっ!あァんッ…、んぁ…ああああぁ!」
前立腺を激しく突かれ、秘部からは欲が入り混じった液が激しく水音を立てる。
溢れた液は脚を伝い、地面に淫らな染みを描いていく。




既に焦点の合わない瞳は虚空をさ迷い、全身は自分と悪魔の液で淫らに汚れていた。


だが、さすがに身体は限界を訴え、過ぎた快楽は苦痛を伴う。
「ぁ…んぅ、もぉ……ンっ、ゆるし…やあぁ…ッ!」
喘ぎ過ぎて掠れた声。しかしいくら懇願しても悪魔達は聞き入れてはくれない。

ほぼ無尽蔵に近い彼の力を、もっと吸おうと触手は更に挿入を深め、質量を増やす。


淫宴は終わらない…











                   
触手×リベリオンでした…。
なんか、受け一人があんあん言ってるのって予想以上に虚しい…。
しかもこれ、携帯で打ったあとにパソ送ったんで、虚しさも段違いっす。
パソで見ると喘ぎ過ぎだし;だから最後に声枯れるんだよ!(ぉい;)
もうやりたくない…少なくとも、攻めが喋んない系は…(泣)


ちなみにこの場所はM11の3つの生首が血の涙を流すと通れるようになる礼拝堂のつもりです。
(わかりづら〜…;)
他にアルケニー×ダンテとかやりたいけど撃沈しそうだ…;
相方からその前にバジダンをやれと突っ込みがきました。はい、ごもっともです…




そしてこの挿絵をお友達の水鏡さんが描いてくれましたよ!
こちら
ごめん…これ修正してM字開脚にしちったけど当初はバックだったんです…;